病気で増えた体重を9ヶ月で6キロ落とした話——私がこれを「ダイエット」と呼ばない理由

ベルトの穴が、どんどん内側にズレていきました

2025年6月に57キロあった体重が、今は51キロです。9ヶ月かけて6キロ落として、そこから半年、キープしています。

運動指導の仕事を16年やってきて、ここ数年、自分自身が体重を落とせずにいました。過去に2回減量に挑戦して、どちらも続きませんでした。

三度目の正直の今回でようやくうまくいったのですが、成功した回がいちばん、頑張っていませんでした。

その全部を、数字ごと書きますね。

まず、なぜ体重が増えたのか

「太った」というと、食べすぎか、怠けたか、だと思われがちです。私の場合は少し事情が違いました。

確かに加齢とともに少しずつ増えてきてはいましたが、そこに拍車をかけたのが2〜3年前、シェーグレン症候群という指定難病の検査&治療入院です。治療ではステロイドを使います。この薬には、副作用として体重が増えることがあります。しかも入院中は、ほとんど動かない生活です。この時期にぐっと増えました。

退院してからも、増えた分はなかなか戻りませんでした。理由は思い当たるものがいくつもあります。

  • 40代になって、代謝が落ちてきた
  • 手足のしびれや痛みがあって、動くのがおっくうになった
  • 体調の波があって、以前のようには動けない

つまり、普通に生活しているつもりでも、運動量が自然と減っていたんですね。

意識して怠けたわけではありませんが、増えた分はそのまま残りました。ここは同じような経験をされた方には、うなずいてもらえるところかもしれません。

体が重いと気にはなっていました ずっと

痩せたいという気持ちは、ずっとありました。理由も積み上がっていました。

  • 健康診断で、中性脂肪と悪玉コレステロールが高めと2年連続で指摘された
  • ズボンがきつい
  • 膝が痛い
  • 写真に写った自分の顔が丸い

そして何より、こう聞いていたんです。歳を重ねるほど、減量は難しくなる。

仕事柄、そういう話は何度も耳にしてきました。だから「そろそろやらないと、本当にまずい」とは思っていたんです。

思ってはいたんですけど、2回チャレンジするも失敗したこともあり、ダラダラと体重維持していました。

過去2回は、自然消滅みたいに終わりました

1回目は、食事メインでした。オートミールなどを使ったダイエット料理を毎回作って、食べたものを記録する。

2回目は、運動メインでした。YouTubeを見ながら、毎日運動する。

どちらも真面目にやりました。ちゃんと頑張りました。体重も2〜3キロくらいは落ちてきたと思います。

でも。だんだん続けるのが大変になって、めんどくさくなって、回数が減っていって——自然消滅の恋愛みたいに、離れて終わりました。 

そして減った体重は、あっという間に戻りました(笑)

今ならわかります。最初の設定が、自分の生活より重かったんです。毎回作る。毎日やる。これって普通にどこかでめんどくさくなっちゃいますよね。しかも私には、体調の悪い日があります。できない日は、罪悪感だけが残りました。

だから3回目は、最初から「できない日がある」前提で組みました。

それでも始めた3回目 きっかけは意外なものでした

全国展開しているトレーニングジム、ちょこZAPのキャンペーンです。その時、相葉くんがCMに起用されていて、今なら初月無料!それを見て、2025年の6月に入会しました。

我ながら、軽ーいきっかけだと思います。

でも今は、あの時行動して本当に良かったと思います。始めるきっかけは、立派である必要がないんです。 むしろ「無料だから・合わなければ辞めればいいし」くらいの軽さのほうが、身構えずに始められました。

決意して始めた過去2回は、続かなかったので。

私がしたのは「ダイエット」ではありません

ここで、言葉の話をさせてください。運動指導をしている者として、ここだけはちょっとニュアンスの違いを感じていただきたいところなので。

私がやったのは、脂肪を優先して減らす「減量」です。

今回も前回も「ダイエット」という言葉が、私にはどうもしっくりきませんでした。体重の数字を減らすこと全般を指してしまうからです。

ただ体重を減らすやり方には、怖さがあります。

体重計の数字は、脂肪が減っても落ちますが、筋肉が減っても落ちます。 極端に食べないやり方や、筋トレを伴わないダイエットをすると、脂肪と一緒に筋肉も落ちていきます。

体重が落ちたので、一見すると成功に見えます。でも筋肉が減った体は、以前より消費するエネルギーが少なくなります。つまり、元の食事に戻したときに、前よりリバウンドしやすい体になっているわけです(怖!)

一生懸命やって、結果的にリバウンドしやすい体を手に入れる。これがいちばん悲しいパターンだと思っています。

だから私は、体重の数字だけを追いませんでした。脂肪を減らして、筋肉は守る。 これが今回の方針です。

ちなみに、次に私がやるとしたら、脂肪はそのままに筋肉を増やしていく「増量」です。減らす話ばかりが注目されますが、体を変えるという意味では、こちらも立派な選択肢です。

この考え方が、後で出てくる「体重が3ヶ月止まった時期」の話につながります。よければ少し覚えておいてください。

どう設計したか——1日280kcalの話

方針が決まったので、次は設計です。ここは数字の話になりますが、この記事でいちばん役に立つ部分かもしれません。

脂肪を1キロ減らすには、約7,200kcalの消費が必要と言われています。

ということは、1ヶ月で1キロ減らしたいなら、7,200kcal分を、いつもの生活・いつもの食事・いつもの運動から“別で削る”必要があります。

これ、月で見ると「無理でしょ」という数字です。でも割ってみます。

週に1回は何もしない日を作るとして、月におよそ26日。

7,200kcal ÷ 26日 = 1日あたり約280kcal

まだ多く感じますよね。もうひとつ分けます。

私は、減量は食事7割・運動3割くらいの気持ちでやるのがいいと考えています。食事の調整は比較的しやすく、運動だけで削ろうとすると、必要な運動量が現実的でなくなるからです。

  • 食事で 200kcal 減らす
  • 運動で 80kcal 増やす

食事の200kcalは、おにぎり1個分くらいです。運動の80kcalは、こんな感じになります。

運動目安の消費
早歩き 20分約80kcal
普通に歩く 30分約80kcal
筋トレ 20分約60〜100kcal

これくらい数字が小さいと、出来るかもと思いませんか?「毎日1時間走る」ではなく「20分早歩き or 30分普通に散歩する」なら、体調の悪い日以外はなんとかなります。

※ 消費カロリーは体重や体格、運動の強度によって変わるので、あくまで目安です。私も大雑把に出して、目安として使いました。

大事なのは正確さより、「これならできそう」と思える大きさまで分解することだと思っています。月7,200kcalは無理でも、1日280kcal(週1日はダラダラOK!)なら向き合えます。

やったこと①:運動は「行った」だけでカウント

ちょこZAPには、週1回から4回くらい行きました。

「週◯回」と決めていません。行ける週は4回、行けない週は1回です。

  • 平日:出社前に会社の近くのジムで、5分〜20分。筋トレ中心
  • 土日:自宅近くのジムで、30分〜1時間。筋トレをしっかり+有酸素

5分です。5分でも行きました。

運動指導をしている立場で言うのもなんですが、5分の筋トレで劇的に何かが変わるわけではありません。それでも私は行きました。

行ったこと、続けていること自体が大事だと自分に言い聞かせて、5分でも「やった」にカウントして、自分を褒めていました。

これ、精神論みたいに聞こえるかもしれません。でも16年間、運動が続かない人をたくさん見てきて思うのは、続かない人ほど「ちゃんとやらなきゃ」と思っているということです。

『30分できないから今日はやめておこう』を繰り返すと、どこかで継続終了します。でも『5分でも行った』を繰り返すと、継続のハードルがグッと下がります。

その差はとても大きかったです。

そして筋トレを入れていたのは、さっき書いた通り、筋肉を守るためです。脂肪を減らしたいのであって、体を弱くしたいわけではないので。

やったこと②:階段チャレンジ(8月から)

8月ごろから、もうひとつ始めました。階段チャレンジです。

家が3階、オフィスが6階。通勤も基本は階段。エレベーターを使わないと決めました。

最初は、オフィスの3階でもう息が切れていました。足も重い。

それが、だんだん変わっていきます。

4階まで平気になる。5階まで行ける。6階まで息が切れない。しまいには急ぎ足でも登れるようになりました(笑)

これがもう、楽しくてハマりました。変化が目に見えるからです。

体重は毎日そんなに動きません。でも階段は「昨日よりどうだった」がその場でわかります。お昼の郵便ポストの回収も「私が行きまーす」と手を挙げるようになりました。

数字で見ても、この時期から動きが変わっています。

  • 7月→8月:−0.8kg
  • 8月、階段チャレンジ開始
  • 8月→9月:−1.4kg

階段のおかげだと言い切ることはできません。でも、ジムに行く時間だけでなく、生活の中の移動そのものを運動に変えた月から落ち方が変わったのは、記録に残っている事実です。

やったこと③:土日に外出する(9月から)

9月から始めたのが、これです。土日に、外出するか散歩をする。

きっかけは、歩数を見たことでした。

平日の私は、通勤があるので毎日7,000歩くらい歩いています。ところが土日祝は、100歩以下になることが多かったんです。

家から一歩も出ていない、ということですね(驚!)

これに気づいて、まずは土日も、いつもの歩数に近づけることにしました。

とはいえ理想は理想。実際は買い物でも、散歩でも、出かけさえすればOK。ハードルを下げておかないと、これも続きません。

さっきの計算を思い出してください。早歩き20分で約80kcal。 土日に出かけるだけで、その日のノルマはだいたい片づきます。ノってきたらもう少し長い距離を歩いたり。ジムに行くのも良いです。

もし今、休日はほとんど家から出ないという方がいたら、いちばん手をつけやすいのはここかもしれません。

やったこと④:食事は「楽をする」方向に振り切った

食事でやったのは、大きく2つです。

  • カロリーを計算する(1日200kcalを削る、が目安)
  • タンパク質を増やす(体重1キロあたり1.5〜2g。50キロであれば75〜100g)

タンパク質を増やしたのは、筋肉を守るためです。食べる量を減らすときに、ここまで一緒に削ってしまうと、さっき書いた「リバウンドしやすい体」になってしまうので。

実際に何を食べていたかというと、こんな感じです。

朝:プロテイン(完全栄養食のもの)

これだけです。

昼:だけ弁当

  • 千切りキャベツ …詰めるだけ
  • サラダチキン …買うだけ
  • おにぎり …握るだけ
  • ゆで卵 …茹でるだけ

料理と呼べるものはしていません。

夜:簡単に食べられるもの

サラダ、豆腐、お肉、納豆など。スーパーのお惣菜も使いました。炭水化物はあまり取りませんでした。

見ていただくとわかると思うのですが、ちょっと驚くくらい楽をしています。

1回目に挫折したときは、毎回ダイエット料理を作っていました。その反省です。手をかけないことを、最初から目指しました。

よく食べた2品

楽なのに満足度が高かったものが2つあります。

キャベツと豆腐の減量お好み焼き

千切りキャベツと豆腐で作るお好み焼きです。最高においしくて、ヘルシーで、満足感もしっかりありました。

レンジで作る筋肉うどん

冷凍うどんに、半玉でも調理できる商品があるんです。そこにつくね、卵、ほうれん草などを入れて、レンジで加熱するだけ。ボリューム満点です。

炭水化物は控えていましたが、ゼロにはしていません。 半玉のうどんは食べていましたし、美味しそうな惣菜は揚げ物でもたまに買ってました。ここは大事なところだと思っています。

※ この2品は、あらためてレシピ記事として書く予定です。

食事が続いた理由は、たぶん性格が大きいです

正直に書きます。私がうまくいった理由のひとつは、毎日同じようなものを食べるのが苦にならない性格だったことだと思います。

毎日違うものを食べる楽しみより、準備を楽にすることや、栄養バランスが整うことのほうが、私には魅力的でした。(この時は通勤が片道1時間半だったこともあり、時間のゆとりが全くありませんでした)

これは万人向けではありません。食事の変化を楽しみたい方には、別のやり方が合うと思います。ただ、もし「毎日同じでも平気」なタイプの方がいたら、それは減量においてかなりの強みです。

やらなかったこと(ここがいちばん大事です)

ここまでが「やったこと」です。次は「やらなかったこと」を書きます。

私は、こういうことをしませんでした。

  • 毎日運動する
  • 糖質を完全に抜く
  • お酒を完全にやめる
  • 間食を完全にやめる
  • 食事を全部記録する

やらなかったことのほうが、多いくらいです。

理由ははっきりしています。目標は53キロで、そこに行くには長く続けることがいちばん大事だったからです。

ルールでガチガチに縛ると、嫌になります。過去2回で経験済みです。

体調の悪い日は、何もしない日にした

そしてもうひとつ。今回は「体調の悪い日は、家事を含めて何もしない」をOKにしました。

「数日くらい部屋が汚くても、何もしなくても、問題ない」

そう自分に言い聞かせていました。

減量の記事で家事の話をするのは変かもしれません。でも、体調に波がある人にとっては、これがいちばん重要です。

「今日は何もできなかった」を失敗にしないこと。 ここを許せるかどうかで、続くかどうかが決まりました。

めんどくささが積もると、人は離れます。 だったら最初から、めんどくさい日を想定しておけばいい。そう考えました。

ただし、1つだけ毎日やりました

全部ゆるめたわけではありません。

体重は、極力毎日測っていました。

これだけは続けました。逆に言うと、毎日やることを1つに絞ったとも言えます。

あれもこれも毎日やろうとすると崩れます。1つなら、体調が悪い日でも体重計には乗れます。

数字の記録(全部出します)

実際の推移です。

時期体重
2025年6月頭(開始)57.0kg
7月56.7kg
8月55.9kg
9月54.5kg
10月53.3kg
11月52.3kg ← 目標達成
12月51.7kg
2026年1月51.7kg
2月51.7kg
3月51.0kg
現在51kg前後をキープ

ここで気づいていただきたいことが2つあります。

1つめ。最初の1ヶ月、ほとんど減っていません。

6月に始めて、7月の時点で0.3kgです。ジムにも通って、食事も変えて、それでこれです。

過去の私なら、ここでやめていたと思います。

2つめ。12月から2月までの3ヶ月、まったく動いていません。

51.7kgで止まっています。3ヶ月です。

つまり、9ヶ月のうち4ヶ月は体重が減っていません。

止まった3ヶ月を、私は停滞期だと思っていませんでした

ここ、自分でも意外だったところです。

3ヶ月動かなかったのに、焦りませんでした。辛くもありませんでした。

私の最初の目標は53キロで、11月の時点でもう達成していたからです。

そこから先は「このまま減るなら、もう少しやってみようかな」くらいの気持ちで続けていました。おまけの期間です。だから止まっても、何も困りませんでした。

そもそも辛くありません。辛いことをやっていないので。

この3ヶ月は、筋肉を育てる期間でした

前半に書いた話を、ここで回収します。

私がやったのは減量です。脂肪を減らして、筋肉は守る。 体重を落とし続けることが目標ではありません。

体重が目に見えて落ちてきてからは、食事と運動で筋肉を落とさないように気をつけていました。目標を達成してからは、さらに一歩進めて、筋肉を育てるつもりで生活していました。

だから今振り返ると、あの3ヶ月は停滞期ではありませんでした。リバウンドしないための、大切な期間だったと思っています。

そして実際、そこから半年、戻っていません。

体重が止まった時期を「失敗の時期」と受け取ってしまうと、そこでやめてしまいます。でも体の中では、別のことが進んでいることがあります。

今、体はどうなっているか

最後に、9ヶ月かけて落として、そこから半年キープした今の状態を書きます。

膝の痛み

格段に減りました。たまに出ると「あ、久しぶり」とびっくりするくらいです。

体力

つきました。というより、病気になる前に戻ってきている感覚です。3年くらい若返った実感があります。

病気そのものの疲れやすさは、これとは別に今もあります。それはなくなりません。

ただ、6キロの重荷をずーと持ち歩かなくてよくなった分、体が本当に軽いんです。

考えてみてください。6キロのダンベルを持って、一日中生活するんです。階段も上がるし、通勤もする。それを置いてこられたわけです。軽くならないはずがありません。

ズボン

履きやすくなりました。もうダメだと思って捨てるつもりでいたズボンが、余裕で入るようになりました。

健康診断

きっかけのひとつだった中性脂肪と悪玉コレステロールの数値ですが、これがどう変わるのか…今年の検査結果を楽しみにしています。

伝えたいこと

長くなったので、最後にまとめます。

頑張った2回は自然消滅して、頑張らなかった3回目が続きました。

毎回ダイエット料理を作って記録した1回目も、YouTubeを見て毎日運動した2回目も、めんどくさくなって離れていきました。毎日キツい運動もせず、糖質も完全に抜かず、体調の悪い日は家事すらしなかった今回は、9ヶ月続いて、そこから半年キープできています。

私がやったのは、こういうことでした。

  • 月7,200kcalではなく、1日280kcalまで分解する(食事200・運動80)
  • 5分でも行けば「やった」にする
  • 生活の中の移動を運動に変える(階段・休日の外出)
  • 食事は手をかけない方向に振り切る
  • タンパク質と筋トレで、筋肉は守る
  • 体調の悪い日は、何もしないことを自分に許す
  • 毎日やることは、体重測定の1つだけに絞る

体調に不安がある方、持病がある方、以前のように動けなくなった方。もし私のように「減量したい。けど上手くいかない」と感じている方がいらっしゃれば、「ちゃんとやらなきゃ」を手放してみてください。 続かないやり方は、正しくても意味がありません。

もし私の話が難しそうだと感じたら、2ヶ月で1キロ減らす作戦にしてください。食事も運動も、半分の量で済みます。

そして、体重の数字だけを追いかけないでください。減らすのは脂肪で、守るのは筋肉です。

続けられるやり方を、自分の体調に合わせて作ればいいんです。私はそれで、3回目にしてようやくうまくいきました。


※ この記事は私自身の体験を書いたものです。効果を保証するものではありませんし、医学的な助言でもありません。カロリーの数字は一般的に言われている目安であり、必要な量は人によって異なります。持病がある方、通院中の方が運動や食事を変えるときは、必ず主治医にご相談ください。私自身も、体調と相談しながら進めました。

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